冬は早寝遅起きをしよう
11月7日に立冬を迎え、 自然界は夜が一番長くなる冬至(12/22)に向け、日に日に陰を深めています。 札幌も気温がグッと下がり 来週にはようやく雪の便りが届きそうな気配ですね。 皆さん元気にお過ごしでしょうか。 冬の養生、はじめていますか? 今回は、たくさんある冬の養生法のうち
「早寝遅起き」をご紹介します。
え?
書き間違え? と思われた方もいるかもしれません。
一般的にいわれる健康習慣といえば「早寝早起き」。 子どもの頃、母親や学校からよく言われたものです。 実はこの「早寝早起き」、 冬にはあまりおすすめしない生活習慣と 中医学ではいわれています。 中医学三大経典の一つで 陰陽五行思想などの自然哲学や 養生法などが記された「黄帝内経」には 冬は早くに寝て、朝は遅く起きなさい と書かれています。 太陽は早くに沈み、 日の出も遅くなるこの季節は 我々生命体のバイオリズムも変化します。 夜が長くなり 朝、目覚めにくくなったり 二度寝をしたり いつもより眠気を多く感じる人もいるかもしれません。 それは体が敏感に自然界と共鳴しているから。 とてもナチュラルなことなんです。 冬の間、動物たちは巣穴で冬眠し 植物の種や昆虫の卵は温かい土の中でジッとしています。 何のためにジッとしているのでしょう。 五行では冬は「蔵」の季節といわれます。 全てを覆い隠し、蔵する季節。 じっとすることで、私たちは大切なものを体に貯蔵しようとするのです。 それが「陽気」。 私たちの身体の中をイメージしてみます。 身体の中心部に陽のエネルギーを大切に溜め込み 陰のエネルギーでそれが逃げていかないよう
しっかりとガードする そんなイメージでしょうか。
(分かりにくい落書き💦) 私たちが日々活動できるのは、 陽気があるからです。 この活動のエネルギーである陽気は
起きている時間が長ければ長いほど、 忙しくすればするほど、 どんどん体の外へ放出されます。
春や夏は発散の季節なので
大いに汗をかいたり
エネルギーを放出して良い時ですが
同じことを冬にやってしまうと
腰痛などの不調が現れたり
次に来る春や夏に体調を大きく崩すことがあります。
冬が明けた春、
たくさん活動したい季節に、 肝心のエネルギーがもうないのです。 陽気は西洋的にいえば「免疫」でもあります。 春に体調を崩しやすいのは、 冬の間に十分な陽気を貯蔵できなかったことによる 免疫力の低下が原因かもしれません。
冬は活動し過ぎたり
汗をかき過ぎないだけでなく
まるで秘めごとをするように
表現することも控え
静かに過ごします。
最近私は、個人のSNSでの発信を減らしています。
冬を迎え、今は敢えて多くの情報を入れず
友人の投稿へのリアクションも控えるようにしています。
表現することを控え
エネルギーを護ります。
これも冬の養生の一つです。
季節でいう「冬」は 一日でいう「夜」。 寝不足が続くと 日中、活動できなくなるように、
冬に動きすぎると
春に不調が出やすくなります。 ジッと動かない眠る姿こそ「陰」の形。 躍動的な陽気は深い陰から生まれます。 夜が長い冬は 眠る時間もたっぷりないといけない。 だから『早寝遅起き』なんです。
それは次に訪れる春と夏のため。 今の養生は次の季節を元気に過ごすための養生ともいえます。 さぁ、今夜は何時に寝ましょうか。 遅くとも23時には眠ること。 少し体調の悪い方は21時に。 そして朝はゆっくり太陽が昇るのを待って 目覚めてみましょう。 ぬくぬく二度寝も、この時期ならではです😌
静かに瞑想をしたり
一人静かに本を読んだり
雪が降れば音楽を止め
雪の降る音にただ耳を傾けるのもいいと思います。
とにかく積極的にリラックスしましょう。
時々楽しく騒いでエネルギーを使った時も
養生法を知っていれば
次の対応が変わってきます。 ぜひ温かくゆったりとした冬を 過ごしてくださいね。 ॐ