冬至
12月22日冬至 日本では南瓜と小豆のいとこ煮を食べたり、ゆず風呂に入る風習がありますが、 中国北部地方では餃子を食べる習慣があるそうです。 餃子の歴史は今から遡ること2000年ほど前。 漢の時代から続きます。 医師でエリート官僚だった張仲景さんは 故郷に帰った際、真冬の寒さの中、衣服もまともに着られない人々が凍え、耳には凍傷を患い、傷寒(今でいうインフルエンザ)で200人以上の方が亡くなっているのを目の当たりにしました。 そんな状況に心を痛めた張仲景さんは、いくら偉くても人を救うことはできないと、 官僚の肩書きを捨て、故郷に戻って診療所を作りました。 そして体を温める生薬でスープを作り、それを取り出して耳の形をした皮に包み、人々に振る舞いました。 人々はそれを食べ、耳の凍傷は見事に治ったといわれています。 それ以来、陰極まる冬至に餃子を食べる習慣ができました。
餃子は一人の医師の思いやりから生まれた食べ物だったんですね。 この張仲景さん、 中医学の三大経典「黄帝内経」「神農本草経」「傷寒雑病論」のうち、臨床や生薬の処方などが書かれた「傷寒雑病論」を残した人で知られ、今でも医聖として称えられています。 ちなみに張仲景さんが配合した餃子には、羊の肉、生姜、唐辛子が入っていました。 羊は五行で「火」の性質を持ち、体を温める作用があります。 生姜は辛温解表といって体内の冷えを外に出す助けをしてくれます。 そして体が冷えているということは、気血の巡りも悪くなっているので、唐辛子の辛味で気血を巡らせ、体を温める手助けをします。 豚肉でなく羊肉。 にんにくでなく生姜。 生薬の配合には意味があります。 私も今回、お肉屋さんでラム肉をミンチにしてもらい、はじめてラムの水餃子を作りました。
味付けには八角、桂皮、丁香、花椒、陳皮がブレンドされている五香粉。
そしてポン酢。
中国と日本のお醤油は味が違って、
ポン酢の味が中国のお醤油の味に近いそう。
これは以前、中国からの留学生に教えてもらいました。
羊肉の餃子、体がポカポカとても暖かくなりましたよ😊
「医者仁術」 思いやりがあれば医学は成り立たず 思いやりがあれば誰でもできる。 医学は特別なことではないのかもしれません。 自分や家族や周りの人をいたわる気持ちがあれば 少しの学びで誰にでもできます。
養生医学なら尚のこと。
おばあちゃんの知恵袋、大事にしたい知恵ですね。
さて12月22日、冬至。 一年で一番夜が長い日。
明日から昼の時間が少しずつ長くなります。 陰極まって陽に転じる日。 「一陽来復」ともいいます。 悪いことが終わり、 良いことが巡ってくる前触れ。 来年に向けてひとつ前進です。 忙しない年末、 外は寒くとも 体を温かく 心も温かく あと少し 静かに待とうと思います😌