土用コラム①
第1回「土用って何?」
<第1回 土用って何?>
札幌にも、ようやく夏らしい暑さがやってきましたね。
夏が来た!と思ったら、実は今日(7/20)から季節は長夏(土用)へ。
私たちは通常、四季と言いますが、中医学のベースとなる五行論では季節を5つに分けます。
春・夏・長夏・秋・冬
この長夏を別名「土用」と呼びます。
そう、土用の丑の日の「土用」です。
少し前の私なら「土用」と聞けばウナギくらいしか思いつきませんでしたが、
これもれっきとした季節なんです。
さてこの土用、体にとりわけ影響を及ぼす夏と秋の間の「長夏(夏の土用)」が有名ですが
実は各季節と季節の間、全てにあります。
春の土用、夏の土用、秋の土用、冬の土用…。
全部あるんですよ。
五行では、
春は木の性質、
夏は火の性質、
秋は金の性質、
冬は水の性質、
そして土用は土の性質を持つといいます。
土の性質とは「受容する」こと、
「変化させる」こと。
生き物は土に還り、そして形を変えていきます。
昆虫は卵を土の中に産み、土がしっかり成虫へと変化させます。
植物の種も、土が変化をさせ、芽を出させます。
大地の土は母のように受け入れ、そして変化させていくのです。
その土の性質の通り、土用は次の季節への転換期。
土を用いて変化をさせる=「土用」です。
今日から立秋(8/7)までが長夏(夏の土用)で、ちょうど夏から秋へと変化する季節。
ちなみに、どうして長夏(夏の土用)が他の土用と比べて最も体に影響を及ぼすのでしょう。
この時期は春夏の陽から秋冬の陰への転換期でもあり、
自然界(大宇宙)も私たちの身体(小宇宙)も陰陽の逆転が起きます。
大きく陰陽のバランスが変わっていく季節なのです。
だから体への変化も大きく、色々なことが起きやすい、ということですね。
さぁ、長夏(土用)のイメージ、何となく伝わったでしょうか。
実はこの土用の過ごし方は一年の中でもとても大切で、
その他の季節を元気に過ごすためにも重要なキーポイントとなるんです。
次回は、この長夏(夏の土用)に私たちの体で一番活発に働く五臓とその働きについてお話します。
どうしてこの時期に夏バテなどを起こしてしまうのか…。
そんなお話をしていきますね。
それではまた。
Kotoyoga
密山ことみ